TypeScript 入門
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4章 TypeScript の動作概要



本章では、TypeScript の動作概要について説明します。典型的な TypeScript プロジェクトの構造とは?何がどのようにコンパイルされるのか?IDE を使用して TypeScript を記述するにはどうすればよいか?

4.1章 TypeScript プロジェクトの構造

これは、TypeScript プロジェクトのファイル構造の一例です。

typescript-project/
  dist/
  ts/
    src/
      main.ts
      util.ts
    test/
      util_test.ts
  tsconfig.json

説明

4.1.1章 tsconfig.json

tsconfig.json の内容は次のようになります。

{
  "compilerOptions": {
    "rootDir": "ts",
    "outDir": "dist",
    "module": "commonjs",
    ···
  }
}

次のように指定しました。

4.2章 統合開発環境 (IDE) を使用した TypeScript プログラミング

JavaScript で人気の IDE は次の 2 つです。

このセクションの記述は Visual Studio Code に関するものですが、他の IDE にも適用される場合があります。

重要なのは、Visual Studio Code が TypeScript ソースコードを 2 つの独立した方法で処理することです。

4.3章 TypeScript コンパイラによって生成されるその他のファイル

TypeScript ファイル main.ts が与えられると、TypeScript コンパイラはいくつかの種類の成果物を生成できます。最も一般的なものは次のとおりです。

TypeScript は、.ts ファイルではなく、.js ファイルと .d.ts ファイルで提供されることがよくあります。

ソースマップは、main.js の出力コードの各部分について、それを生成した main.ts の入力コードのどの部分を示します。この情報は、とりわけ、ランタイム環境が JavaScript コードを実行しながら、エラーメッセージに TypeScript コードの行番号を表示できるようにします。

4.3.1章 TypeScript から npm パッケージを使用するには、型情報が必要です

npm レジストリは、巨大な JavaScript コードのリポジトリです。TypeScript から JavaScript パッケージを使用するには、その型情報が必要です。

DefinitelyTyped の宣言ファイルは、@types 名前空間内にあります。したがって、lodash などのパッケージの宣言ファイルが必要な場合は、@types/lodash パッケージをインストールする必要があります。

4.4章 プレーンな JavaScript ファイルに対する TypeScript コンパイラの使用

TypeScript コンパイラは、プレーンな JavaScript ファイルも処理できます。

これは、関数 add() の静的な型情報を提供する JSDoc コメントの例です。

/**
 * @param {number} x - The first operand
 * @param {number} y - The second operand
 * @returns {number} The sum of both operands
 */
function add(x, y) {
  return x + y;
}

詳細情報:TypeScript ハンドブックのJavaScript ファイルの型チェック